MOTOMURA AROMA TOPICS
健康医学士 / 清家 奈緒の 「THE NEED FOR AROMA」
2022年8月3日
柚子アロマ蒸留水が持つリナロール成分と副交感神経の関係性
前回のコラムでは、柚子アロマ蒸留水に一番多く含まれるテルピネオール成分について述べました。今回は二番目に多いリナロールの可能性についてです。
リナロールは、モノテルペンアルコール類に含まれる為、抗菌作用・強力な殺菌作用・抗ウィルス作用・コーチゾン様作用・抗真菌作用・駆虫作用・免疫調整作用・強壮刺激作用などの特徴があります。
特にリナロールは、鎮静、抗不安、抗菌、抗炎症作用などが代表的な作用です。
一般的に、リナロールはリラックス成分と言われ、ラベンダーやローズウッド、イランイラン、ベルガモット、スイートオレンジといった、アロマセラピーの中でも人気の高い香りにも含まれる成分です。
香りの情報は、嗅覚を通じて本能を司る大脳辺縁系にダイレクトに伝わります。大脳辺縁系は、記憶,情動,嗅覚,生体の恒常性維持機能など,人間のさまざまな活動の根幹を担うきわめて重要な役割を担っており、爬虫類にも備わっているため、爬虫類脳とも呼ばれています。私たち動物が健康である為には、大脳辺縁系が正常に保たれている必要があります。しかしながら、日々のストレスや偏った食事、運動不足などにより、ホルモンの調整を司っている視床下部が異常をきたしホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ、免疫力の低下などに繋がります。
私たちの体は交感神経と副交感神経がバランスを保っていることで、交感神経が優位な時には活発に活動することが出来、副交感神経が優位な時には体が休息状態に入ることが出来ます。
副交感神経が優位である休息(リラックス)の状態の時、全身の細胞の修復作業が行われています。この修復作業をしっかり行うためにリラックス成分と言われるリナロールが、副交感神経を優位にすることに役立ってくれているのです。
柚子アロマ蒸留水に含まれるリナロールの成分が大脳辺縁系に働きかけ、副交感神経が優位になることにより、全身の細胞が修復され、健康な体、美肌へと繋がっていきます。
情報過多と言われる現代社会において、常に脳は情報を処理しており、交感神経が優位な状態が長い人がとても多くなっています。このことが不健康(病気)へと繋がっていくため、リナロールなどの香りの力を借りて意図的に副交感神経を優位にする機会を持つことが健康維持には欠かせないと言っても過言ではないのです。
前回行ったワークショップでの化粧水のように、毎日の生活の中に天然の香りを取り入れていく事で、簡単に副交感神経を優位にすることが出来ます。大切なポイントは『天然の香り』という点です。
このことについて、次回述べたいと思います
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蒸留場所:本村アロマ蒸留所/製品案内:本村品質 ゆず天然アロマ蒸留水