【健康医学士・清家奈緒コラム】危険!!合成香料が脳や体に与える影響とは!?

  MOTOMURA AROMA TOPICS

健康医学士 / 清家 奈緒の 「THE NEED FOR AROMA」

健康医学士 清家奈緒

2022年9月13日

危険!! 合成香料が脳や体に与える影響とは!?

私たちの身の回りにはたくさんの香りが溢れています。食品や飲料、洗浄剤や柔軟剤、化粧品や香水、燃料や排出ガスなど、数え上げたらキリがない数の香りが存在しています。そして、私たちは嗅覚という感覚を使って、この何百何千という香りを嗅ぎ分けているのです。

合成香料

前回のコラムで書いたように、嗅覚は本能を司る脳で感知しています。その為、自分自身の命に危険が及ぶような香りは、瞬時に『嫌だ(不快)』と感じるようになっているのです。私たちの体は自然と共に存在しているため、天然の香りは心地よく感じます。一方、化学的に作られた合成香料は不快に感じるというのが本来の体の仕組みです。しかしながら、現代社会においては化学的に作られた合成香料が身の回りにたくさんあるために、それらの香りに慣れてしまっているというのが現状です。化学調味料の味に味覚が慣れてしまっているのと同じ状態です。

私たちの体は、天然の物質はすべて分解し、体に必要が無くなれば老廃物として排出することが可能です。しかしながら、化学的に作られた物質はすべてを分解しきることは出来ません。その為、合成の物を摂り続ければ少しずつ体の中に蓄積されていくのです。嗅覚・味覚・触覚を介して体の中に吸収されるものは出来る限り天然の物を選んだ方が良いと言われる所以です。

さて、本題の天然香料と合成香料がどのように脳に影響を与えるのか?についてですが、先に述べたように天然の香りであれば私たちの脳や体へ有益な働きをしてくれます。一方、合成の香りは私たちの脳へは刺激が強すぎるのです。そのため、合成の強い香りを嗅ぎ続けると頭が痛くなったり、ひどくは吐き気を引き起こすことも考えられます。しかし、現在の香りブームによって洗剤などの香りは以前に比べるとずいぶんと強いものになっています。これは、嗅覚が麻痺しやすい性質を持っているため、消費者が「もっと香るものを!」と求め続け、メーカーがそれに応えた結果に過ぎないと思われます。

合成香料による頭痛

これらの強い香りが溢れてしまった結果、現在は「香害」が問題になっています。香りの成分はとても小さな分子です。私たちが何かしらの香りを感じているということは、これらの分子を体内に取り込んでいます。合成の香りの分子を体内にたくさん入れることで体がアレルギー反応を起こし、化学物質過敏症などへと繋がっているのです。化学物質過敏症に関しては、香りだけが原因というわけではありません。住居の材質に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質が関係していることもあります。現在日本国内で既に100万人の方が化学物質過敏症を発症していると言われています。潜在的な予備軍は更に多くいるということです。

また、自然環境保護の観点から見た際には、現在の多くの生分解されない化学物質を使用した洗剤・柔軟剤が水質汚濁を引き起こし、海洋汚染に繋がっているということも事実です。まだ下水道が整備されていない地域においては、それらの水が農業用水にも使われるため事態は深刻です。我々が作り出した物によって環境汚染を引き起こし、それらは食物連鎖により循環し、私たち人間や動物が口にすることで更に害となっているのです。合成香料の使用を控えるということは、持続可能な社会を目標とするSDGsへの取り組みにもなり、地球温暖化を食い止める一つの手段とも言えるのです。

合成香料による汚染

嗅覚は私たちの健康な体を司っている本能の脳に直結しています。私たちの健康を考えた時、合成香料の使用を控え、天然の香料を使用することが地球に住むものたちにとっても有益なことへと繋がっていくのです。

蒸留場所:本村アロマ蒸留所/製品案内:本村品質 ゆず天然アロマ蒸留水