ストレス社会には欠かせない!ヒノキでNK細胞を活性化せよ!

MOTOMURA AROMA TOPICS

健康医学士 / 清家 奈緒の 「THE NEED FOR AROMA」

健康医学士 清家奈緒

2023年4月11日

ストレス社会には欠かせない!NK細胞を活性化せよ!

先日、本村アロマ蒸留所ではヒノキの鉋(かんな)くずを使って蒸留試験がありました。香りを嗅がせていただきましたが、私たちがよく知っているヒノキの香りがより優しく丸みを感じるものでした。昔から、日本国内では建築材や家具材、器具材、浴槽、桶、まな板などに使われてきたヒノキ。耐朽性や殺蟻性があることから、神社仏閣を作る際に用いられています。世界最古の木造建築物である法隆寺にもヒノキが使われています。このように、昔からこの国では生活に欠かせない木材として生息しているヒノキ、地産地消といわれるように、私たちの体にも少なからず良い影響を及ぼしているに違いありません。

ヒノキ

浴槽や桶、まな板にヒノキを使用したことからもわかるように、ヒノキの成分はカビや細菌に対して非常に有効です。森林浴の作用と言われるモノテルペン炭化水素類やセスキテルペン炭化水素類が多く含まれるため、香りを嗅ぐことで森林にいるようなリフレッシュ効果やリラックス効果があることも有名です。特にモノテルペン炭化水素類に含まれるαピネンという成分は、森林浴効果の元となる成分であり、αピネンのリラックス作用により良質な睡眠を促すといわれています。実際にラベンダー精油よりも入眠時間が短くなり、睡眠効率も上がったという実験結果も出ています。(出典元:恒次祐子「Cosmetology」vol.26、2018年)

また、私たちの体には、生まれつきいくつもの免疫細胞が備わっていますが、そのうちの一つがNK細胞です。リンパ球の中の約10%~30%を占めており、常に私たちの体の中をパトロールしていて、細菌やウィルスなどの病原菌やがん細胞をみつけると、非常に強い殺傷能力でいち早く攻撃をはじめてくれる体の自衛隊のような存在です。そのNK細胞とヒノキ精油の関係性を実証した実験結果があります。ヒノキ精油を揮発させた室内に被験者を3日間滞在させたところ、滞在前よりもNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化(増加)したというのです。また、その効果は滞在後1ヶ月経った後も滞在前より優位だったということも結果として出ています。(出典/ Li, Q., et al.: Int. J. Immunopathol. Pharmacol., 22, 951-959 (2009)NK(ナチュラルキラー)

ナチュラルキラー細胞活性図

ヒトの体の仕組みを考えたとき、交感神経が高ぶった状態を続けると私たちの免疫力は下がることがわかっています。つまり、副交感神経を優位にし、交感神経と副交感神経のバランスを良くしておくことが免疫力には非常に大切です。免疫力が下がると風邪やインフルエンザ、コロナウィルス感染症などの流行性の疾病になるだけではなく、アレルギーやがんの原因となります。この免疫力の大きな鍵となるのがNK細胞です。スマートフォンがある生活が当たり前になった現代、私たちは常に膨大な情報を浴びて過ごしています。ヒトは意識的に受け取っている情報は101byte/秒ですが、無意識のうちに108byte/秒の情報を受け取っているといいます。これだけ膨大な情報量を浴びていれば交感神経は必然的に高ぶります。つまり、以前にも増して免疫力が下がりやすい環境下に晒されているということです。

ナチュラルキラー細胞イメージ天然の香りの実験で、副交感神経を優位にすることで免疫力がアップしたという結果はたくさんあるのですが、ヒノキの特徴成分であるαピネンにもその効果は大いにあります。デジタル社会を生きている現代の私たちは、積極的に副交感神経を優位にすることを心がけていくことが健康維持のためには非常に大切になります。ヒノキの香りを嗅いで、副交感神経を優位にしながら、NK細胞を活性化させ免疫力をあげていく。昔から伝わる日本の資源を活用することが、ストレス社会と言われる現代人の健康維持には欠かせないと言えそうです。

ヒノキの森

蒸留場所:本村アロマ蒸留所/アロマ蒸留試験はこちら